ウォルト・ディズニー・ワールドのあるオーランド国際空港へは日本からの直行便はなく、アメリカ国内で乗り継ぎをする必要があります。
オーランド国際空港へ行くための手段はいくつかありますが、今回は【デトロイト・メトロポリタン・ウェイン・カウンティ空港 (DTW) 】での乗り継ぎについてお伝えします。
今回の内容は、デルタ航空を利用して成田国際空港→デトロイト・メトロポリタン・ウェイン・カウンティ国際空港→オーランド国際空港へ行った場合 (乗り換え一回) を参考に記載しています。
デトロイト・メトロポリタン・ウェイン・カウンティ空港
デトロイト・メトロポリタン・ウェイン・カウンティ空港は、アメリカ合衆国ミシガン州デトロイト近郊にある国際空港です。
一般にデトロイト・メトロ空港と呼ばれています。
この空港は6本の主要な滑走路と158のゲート、エドワード・H・マクナマラ・ターミナル (以下、マクナマラ・ターミナル) 内に設置されたウェスティン・ホテルとカンファレンスセンターや、大型旅客機の整備施設を有しています。
デルタ航空では、全米で 2 番目の規模を誇る空港です。
デトロイト・メトロ空港には、マクナマラ・ターミナルとノース・ターミナルの二つのターミナルがあります。
マクナマラ・ターミナルは スカイチーム (Sky Team) に加盟している航空会社のターミナルとして、ノース・ターミナルはスカイチームに加盟していない航空会社のターミナル (ユナイテッド航空を除く) として使用されています。
[box class=”blue_box” title=”ユナイテッド航空について”]2009 年にユナイテッド航空 (旧コンチネンタル航空) はスカイチームから離脱しスターアライアンスにへ移籍しました。そのためユナイテッド航空のみ例外としてマクナマラ・ターミナルを利用しています。[/box]
成田国際空港からデトロイト・メトロ空港までの所要時間は、約 11 時間 45 分です。
マクナマラ・ターミナル
マクナマラ・ターミナルは、A, B, C の 3 つのコンコースからなり、コンコース A は全長約 1.6 km もある直線状のコンコースで、【Express Tram エクスプレス・トラム】が移動手段として走っています (歩いて行くことも可)。
コンコース A とコンコース B および C は、地下の連絡通路を利用して行き来します。
【エクスプレス・トラム】は北駅 (North Station)、ターミナル駅 (Terminal Station)、南駅 (South Station) と A コンコース内の 3 箇所に停車します。
ノース・ターミナル
ノース・ターミナルは、スカイチーム非加盟の航空会社のターミナルとして使用されます。
以下の表では【AERO MEXICO】【AIR FRANCE】を除く航空会社が利用しています。
引用:「 Detroit Metropolitan Airport Airline 」http://www.metroairport.com/Airlines.aspx
デトロイト・メトロ空港での入国および乗り継ぎの流れ
国際線で到着したら、パスポート・出入国カード・税関申告書・航空券を提示して入国審査を受けます。
全ての入国者は、次の手続きを行います。
1.入国手続き
日本国籍の場合、次に挙げる①または②の方法で手続きを行います。
① Automated Passport Control (APC):自動パスポートコントロール
アメリカの空港 (ニューヨーク、ロサンゼルス、シカゴ、デトロイトなど一部の空港) では、一部の入国手続きが自動化されています。
APC のキオスク (機械) は、タッチパネルを使って進めます。使用する言語が選択でき、日本語も選択肢にあるのでとても有難いですね。
日本語の指示に従い、パスポートを読み取らせ、質問事項に答え、写真を撮ります。
APC で税関に関する内容も質問事項に出てきます。
家族は同時に手続きを行う事が出来ますので、家族みんなで同じ機械へ行ってください。
一連の流れを終えると、必要事項と撮影した写真が印字された用紙が出てきますので、パスポートと合わせて入国審査 (人の目で確認します) へ向かいます。
APC のキオスクが使用できるのは、アメリカ人、カナダ人またはビザ免除プログラムの対象者 (=ESTA✱ 認証者) です。
[aside type=”normal”]*ESTA
特定の国籍の方が米国に渡航する場合、有効なパスポート、往復または次の目的地までの航空券・乗船券を所持し、渡米目的が短期の商用や観光であれば、ビザなしで米国に90日以下の滞在が可能となるプログラム。
ESTA 申請の公式サイトから申し込むことが出来ます。
ESTA 申請についてはこちらの記事をご参照下さい。
[kanren postid=”10809″][/aside]
日本のパスポートをお持ちの方でESTA登録されている方は利用可能ですが、誰でも可能という訳ではありません。
ESTAを取得して2回目以降の入国からが対象となりますので、少なくとも 1 回はお手持ちのパスポートで入国係官のいるカウンターで税関手続きを行う必要があります。
更新などでパスポートを取り直した場合も、新しいパスポートで1回目のアメリカ入国する場合や何らかの理由で APC が利用出来ない場合は出てくる用紙に大きな【X】印がついています。【X】がついていた場合は APC を利用出来ない方と同じレーンに並びました。
デトロイト・メトロ空港では、マクナマラ・ターミナルにしか設置されていません。
②アメリカ合衆国税関・国境警備局 (CBP) での手続き
・ESTA の承認を受けていない、または ESTA の承認を受けてから初めてアメリカに入国する方
・機内持ち込みの荷物に、海外で購入したものやアメリカドルに換算して $10,000 以上の現金を所持している場合や農作物を持ち込む場合
旅行者の身元を証明するため、専用のレーンにならび CBP 職員に手続きを行ってもらいます。
人の目で確認する審査は、①も②も違いはなく、パスポートと飛行機のチケットを見せ、質問に答えます。
担当者によって、かかる時間がまったく違います。質問を沢山してくる担当者の場合、 10 分近くかかることもあります。
聞かれる内容は「どこに行くのか」「観光か」など一般的なものに加え、「今日はどこに泊まるのか」「現金はいくらもっているのか」「何の仕事をしているのか」など様々です。
乗り継ぎ時間が迫っていて慌てていても、焦らず応えましょう。
2. Baggage Claim で荷物を受け取り、再度預ける
Baggage Claim に行き、スーツケースなどを間違えないように受け取ってください。
その後移動し、国内線に乗り換えるためにスーツケースを再度預けます。
[aside type=”normal”]黒やシルバーのスーツケースは見分けがつきにくいので、ラゲッジタグをつけるなどの目印をつけておくと良いでしょう。[/aside]
順路を進んで行くと、改めて荷物を預ける場所が表示されています。
[aside type=”warning”]空港内の免税店で香水瓶やアルコールなどの液体を購入していた場合、手荷物に入れておくとセキュリティチェックで回収される可能性があります。
購入したものは再度預ける前にスーツケースなどの受託荷物に入れた方が安心です。
飛行機の中で頂いた水のペットボトルもダメです。飲んでしまうか、捨ててください。[/aside]
3.セキュリティゲートを通過
危険物や禁止されているものを機内に持ち込む可能性はないか、機械を使ってチェックします。
手荷物を専用のトレイに入れて探知機を通過させるのはもちろん、上着やベルト、アクセサリー、時計、靴も脱いでトレイにいれます。
手荷物バッグの中などに電子機器を入れている場合、バッグから取り出してトレイに入れて検査員に見えるようにしてください。
全ての準備出来たら、ご自身が探知機のレーンを通過するため機械の前に並びます。
指示されたら、探知機を通過してください。
もし探知機通過後にセキュリティ呼ばれたら、焦らずに話を聞いてください。
女性の場合、女性スタッフによるボディタッチによるチェックがあるかもしれません。
問題なければすぐに解放されます。
4. 乗り継ぎをする飛行機が出発するターミナルへ向かう
空港のいたるところに電光掲示板が設置されています。
それを見て乗り換える飛行機が出発するターミナルの番号を確認し、その場所まで行ってください。
コンコース A 内は、先にお話ししたように【エクスプレス・トラム】が走っています。
出発するターミナルが遠い場合は、【エクスプレス・トラム】を利用すると楽ですよ。
ここまでくれば、安心ですね。
出発までに時間がある場合、ターミナル間にあるショップを見たり、カフェでコーヒーを飲んだり、(空港のフリー Wi-Fi が繋がるので) 現地の天気を確認したりして過ごしてください。
デトロイト・メトロ空港での出国の流れ (乗り継ぎ空港として利用する場合)
復路の場合、乗り継ぎ空港では基本的に入国の手続きや Baggage Claim で荷物を受け取り、再度預け直す必要はありません。
オーランド国際空港からデトロイト・メトロ国際空港で乗り継いで成田国際空港へ向かう場合、出国手続きはオーランド国際空港で行っていますし、入国および税関検査は成田国際空港で行うためです。
往路のように手続きが少なく、心的にも時間的に余裕があるように見えるかもしれませんが国際線の飛行機は最終搭乗時間が早いのでくれぐれも乗り遅れのないように気を付けてください。
乗り継ぎの飛行機に乗り遅れた場合
往路でのデトロイト・メトロ空港における乗り継ぎ時間は、1 時間 30 では足りないと思います。
飛行機の乗り継ぎ時間が短いスケジュールで飛行機の予約する場合もあるでしょう。
ビジネスやファースト・クラスを利用してアメリカに入国した場合は優先的に進めるので、乗り継ぎ時間が多少少なくても問題ないかもしれませんが、エコノミーは厳しいです。
入国審査がスムーズに行けば間に合う場合もありますが、乗り継ぎの飛行機の出発時間に間に合わない可能性が高いです。
…今回、私達は乗り遅れました。
乗るはずだった飛行機をターミナルから見た時には血の気が引きましたが、なんとか対応していただくことが出来ました。
乗り遅れた時の対処方法として、デルタ航空のヘルプデスクへ行き、状況を説明します。
「私達はオーランド国際空港行きの飛行機に乗り遅れた」と、ヘルプデスクで航空券を見せて相談すると、担当の方は「It’s not a big problem」 と言い、次のオーランド国際空港行きの飛行機に振り替えてくれました。
費用はかかりませんでした。
3:30 PM 発のフライトに乗り遅れ、5:55 PM 発のフライトに変更していただいたので、無事にその日のうちにオーランド国際空港へと到着することが出来ました。
もし、その日の最終便の飛行機に乗り遅れていたら、デトロイト・メトロ空港で一泊しなくてはいけなかったかもしれません。
状況を振り返ってみても特に迷ったり、トラブルが起きたわけでもありません。
乗り継ぎ時間が 1 時間 20 分だったので、遅れる可能性の方が高かったと思います。
私達はオーランド国際空港に無事到着出来ましたし、デトロイト・メトロ空港でゆっくりして色々な体験が出来たので、今回の件が誰かの役に立つなら嬉しいです。
[aside type=”boader”]アメリカにおけるその他国際空港の乗換についてもまとめています。詳しくはこちらをご参照下さい[kanren2 postid=”1066, 8450, 9444, 10625″][/aside]
Have a Nice Flight!
こんにちは。
詳しく書かれていて、分かりやすかったです。
参考にさせていただいと思います。
アメリカ旅行を計画しているんですが、
デトロイトの場合、税関チェックは、入国審査をするブースのところで一緒に税関手続きをやるのでしょうか。
それとも、入国審査が終わって別の場所で税関手続きをするのでしょうか。
ご回答いただければ非常に助かります。
お時間あれば、宜しくお願いいたします。
こんにちは。ようこそ!
APCキヨスクの質問に適切に回答を行えば、別途税関手続きは必要ありませんが、審査官の質問内容にキヨスクと重複した項目が含まれているようにも感じました。
U.S. Customs and Border Protection (CBP) のプログラムであるAPCの主目的に[Customs declaration form]
への記入の省略を含めた入国時の時間短縮があるようです。実際に、これまで往路の飛行機内にて家族単位で記入し、空港で提出していた用紙は配られませんでした(厳密には、日本人であることを口頭で伝えて受け取らなかったのですが)。
とは言え、実際には記事中にも紹介した通り、APCの次に行う審査官との面接に時間がかかります。APC以前の面接よりも質問項目が多くて細かったような気がしました。ここで税関審査を行っているのかどうか、ですが、何とも微妙な感じです。所持金額など以前のそれに近い質問もありましたし、世間話が長かったのも事実。結局、私達(と多くの同ルート旅客)は乗り継ぎ便に遅れてしまいました。
ご旅行計画の一助となれば幸いです。
お気をつけて、行ってらっしゃい!
ありがとうございます!
estaでの初めての渡航になるので、税関が気になってました。
キヨスクを使わない場合、税関ブースが別にあるかはわからないということですよね。着いてから、流れに乗っていくと見落としそうな気がします。
ちょっと不安ですが・・・
行って参ります!
はっきりとした回答にならずにすみません。
大まかな流れとしては、
着陸、空港建物内へ
→キヨスクの列に並ぶ。手続き。
→審査官の列に並ぶ。質疑応答。移動
→預けていた荷物(スーツケース)を係の方達があちらからこちらへ移している脇を抜けて乗継便のターミナルへ移動。この際に「オランドだろ?大丈夫。そのまま次の飛行機に乗って」のような事を言われたのですが…
→搭乗ゲートに着くも定刻を過ぎていたため次の便に振り替える…
と言う感じでした。
飛行機を降りた後にキヨスクの列とそうではない列があったように記憶しております。お気をつけて。
どうぞ安全なご旅行を。
大変参考になります。
行きの場合、乗り継ぎの場合も、荷物はスルーでは無く、一度受け取り、また再度預けて乗り継ぎ便に乗るとのことですが、帰りつまりオーランドからデトロイトで乗り継ぎ成田に向かう場合も、デトロイトで降りたらまたスーツケースを受け取り、成田行きの便に乗る際にまた預けるのでしょうか?
よろしくお願いします。
コメントお寄せ頂きありがとうございます。
帰国便の荷物は受け取らずに乗継便に乗ります。
往路は乗り継ぎの際に税関を通りますが、復路はそれが無いためだと理解しています。
ご参考になれば幸いです。
楽しいご旅行を!
WDWに行くのに乗り継ぎのためデトロイト経由します
eチケットには乗り継ぎMターミナルから乗り継ぎとありますが
マップをみても場所がよくわからないです
ご質問をお寄せくださったにもかかわらず返信せずにおりまして大変失礼いたしました。
日本からの乗り換えについては、何の空港も共通して「降機」→「入国審査」→「預け入れ荷物ピックアップ」→「荷物を再度預ける(Bag Recheck)」→「セキュリティチェック」→「ターミナルへ移動」の流れになります。
デトロイト空港の特徴としては、ターミナル間の移動に地下鉄のような “Express Tram” を利用する点でしょう。
乗り換えの場合には進行方向は1つだけなので乗り間違える心配はありません。
また、乗り過ごしてしまっても歩いて戻ることも可能です(少し大変ですが)
セキュリティチェック後に乗り継ぎ便の情報が記されたモニターがあるので、そこで便名とターミナルをチェックしておくことが重要です。
このような空港内をシャトルバスやトラム、電車のような乗り物で移動することは多いですが、
先ずは荷物の受け取りと預け直しを忘れないように気をつければ大丈夫です!